皆様こんにちはこんばんわ 今回は筆者が使用しているLinuxOSの一種「Ubuntu」で使えるDAWをいくつか解説しようと思います。 ※この記事はUbuntuの解説が主ではありません。 使用法の基礎については前回紹介したサイト様でお調べ下さい。
Ubuntu(Linux)で使えるDAW
今回紹介するUbuntuで使用できるDAWは3種類でどれも基本無料(一部完全無料)で使用することができます。
それぞれに特徴があり、あなたが求める音楽や使用形態によってどのDAWが最良かも変わるでしょう。 なおUbuntuでの動作はこの記事を書いている現在(2022年2月4日)の最新バージョンであるUbuntu20.04LTSで確認済です。
今回紹介するDAWは以下のとおりです。 (各公式サイト様に飛べます)
それではここからそれぞれのDAWについて説明いたします。
※筆者の主観が入ったり、また筆者が利用した時間が短いDAWは説明不足になる点があるかと思いますが何卒御容赦下さいませ。
Ardour
ひとつめはこちら、Ardourです。
現在の最新バージョンは6.9。
現在筆者が使用しているDAWです。
Ardourの特徴
◎元はオーディオ録音編集に特化して作られていたDAWなため音声の切り貼りが楽にかつ自然に行える
◎UIが初心者でも比較的わかりやすいためあまり迷うことなく作業ができる
◎Ardour用のサウンドフォントプレイヤー(sf2専用)が開発チームから配布されておりオーケストラやピアノ等LinuxDAWにおいて不足しがちな生音系音源を割と簡単に導入することができる
◎Linux版は完全無料で全機能を使用できる
◎日本語に対応
×トラックフリーズ機能が無いため音源やプラグイン過多等でプロジェクトが重くなった場合、各楽器を空白のオーディオトラックにリアルタイム出力(録音)しなければならない(ただし、エクスポート時は倍速出力可能)
【総評】
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- 録音、波形編集が楽に行えるためギター等生楽器やボーカルの録音が主なジャンルに最適
- 高機能なDAWではないが初心者にもわかりやすく親しみやすいUIで作業がしやすい
- トラックフリーズ機能が無いのは大きなマイナス点であるが小規模〜中規模(20〜100トラック程度)のプロジェクト制作が主であればそれほど気にせずに作業できるだろう
REAPER
ふたつめはこちら、REAPERです 。
現在の最新バージョンは6.46。
REAPERの特徴
◎Ardourと同じく生音の録音と編集が得意なDAW
◎小節ごとの拍数はもちろん連符数も自由な数で設定出来る
◎動作が比較的軽いため快適
◎基本無料で全機能を使用できる
◎日本語情報サイトがある
×REAPER本体の公式対応言語に日本語がない
※Win版Mac版は日本語化パッチが非公式から出ているが Linux版はREAPER内部の言語ファイルを直接弄らなければ ならず(難しい作業ではないが)Linux初心者には少々 リスクが高い
【総評】
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- 生楽器やボーカル音声の録音編集を主とするジャンルに最適
- 拍および連符が自由自在に設定できるため変拍子系音楽で 細かい拍子や連符表現の曲を制作したい際には非常に強力
- 本体が公式では日本語に対応していないが情報サイトが 存在し、日本語化の方法を紹介されている方も おられるため使用するのに苦労はしないだろう
もちろん英語が読めるならそのまま使用すればいい (筆者と近しいREAPER使いの方は英語のまま使用している)
LMMS
最後はこちら、LMMSです 。
現在の最新バージョンは1.2.2。
LMMSの特徴
◎ビートメイク機能やサンプラー機能などに加えて SID、ZynAddSubFX、Kicker等のシンセサイザープラグインを 多数標準搭載しておりLMMS用サウンドフォントプレイヤー (sf2専用)も付いている
◎ゲームボーイやファミコンの音源をエミュレートした プラグインも搭載している
◎ブリッジソフト「VSTige」でのWindowsVST読み込みに対応
※注)ブリッジ起動なためモノによっては読込不可の可能性あり!
◎完全無料で全機能を使用できる
◎日本語に対応
×UIが別ウィンドウで細かく分割されているため少々わかりづらく 慣れるのに若干時間がかかる
【総評】
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- 強力なシンセ類やサンプラー機能等を多数搭載しているため ビートメイクやトラックメイクを気軽に始めたいユーザー との相性がとても良いDAWであると思われる
- WindowsVSTブリッジをうまく使えば音作りの幅が広がる
- UIに慣れるのに少し時間がかかると思われるが慣れれば ビートメイクの強力な相棒になるのは間違いない
簡単にまとめ
Ardour
初心者でも気軽に触れるわかりやすいUIと音声編集のしやすさが◎
REAPER
多機能で自由度が高く音声編集とMIDI編集双方に強い高性能さが◎
LMMS
シンセやプラグインが豊富ですぐに作曲が始められる速攻性が◎
終わりに
さて、ここまで「Ubuntuで使える3種類のDAW」を 紹介してきましたがいかがだったでしょうか。
どれもよくできている素晴らしいDAWですが、それでも 全てが完璧ではなくそれぞれに長所と短所は存在します。
その長所と短所をよく吟味して「自分にはコレが合ってそうだ!」「コレでこういう音楽が作りたい!」と思えるDAWをぜひ見つけてくださいね。
今回紹介した他にもBitwigStudioやQtractorなどといったUbuntuで使えるDAWは存在します。(BitwigStudioは有料)
上記2件は筆者が全く触れたことがないDAWなため詳細は 書き起こせませんが興味があったらこちらもぜひ 調べてみてください。(リンクから公式サイトに飛べます)
次回からいよいよDAWの導入編に移ります。
Ardour、REAPER、LMMS、それぞれの導入の仕方について 解説しますのでぜひご覧になってください。
それでは今回はこのへんで。
【外部リンクまとめ】
Ardour公式サイト
REAPER公式サイト
REAPERの初期設定5 -日本語表示とフォント変更-
(Timelessberry様より引用)
LMMS公式サイト
BitwigStudio公式サイト
Qtractor公式サイト
あなたのコメントをお待ちしています