前回に引き続き、英語で歌うVocaloidを目指してIAさんと頑張ります。
ここまででベタ打ちから歌詞の流し込みをするための譜割まで行いました。
譜割に歌詞を入れた状態までの音声は残念な感じでしたが、今回はさらに調整を続けます。
パラメーターの振る舞いを知る
打ち込みの完成度を上げるには細かい調整が必要不可欠です。
その為には何をどうすれば目指す結果に近づけるか知る必要があります。
Vocaloidは人間の歌唱に近づくために作られた音源です。
DAW上で操作するためにはMIDIデータが必要な訳ですが、楽器と歌唱ではそもそもコントロールする要素が異なります。
その為普段なじみのあるパラメータのいくつかはイメージと異なる振る舞いをしている事知らないといけません。
音価・音程
基本中の基本、音程と長さです。
しかし一つの音符に対して与えられたこのパラメータは必ずしもその通りに作用しないことがあります。
次に説明するベロシティによるタイミングの前後や発音する音声による微妙な差や前後の音程に反応するポルタメント等。
思ったのと違う!!になる理由は大体この辺にあるように思います。
この癖を乗りこなすのがより細かい調声への第一歩になります。
ベロシティ
強弱と勘違いしている方もいるようですが、正確には速さです。
鍵盤で言う打鍵速度。
管楽器で言う立ち上がりの速さ。
Vocaloidの場合管楽器に近く、ベロシティを下げた場合発音が遅くなります。
タイミングが後ろにズレてしまうとリズム音痴になってしまいますが、立ち上がりが遅れる分発音タイミングが前に動き本来のタイミングで発音がはっきりするという振る舞いをしているようです。
その結果連続する直前の音符の音価を削る作用があります。
上手く行けば滑らかにいきますが、テンポの速い曲では障害となります。
IAの場合は比較的正確にこの挙動をしているようですが、他のVocaloidが同じように振る舞うかは不明です。
もしかすると個性があるのかも?
サンプルとしてドレミの歌を用意しました。
音符のプロパティはポルタメント以外をデフォルトにして1回目はベロシティ127(最大)、2回目はベロシティ20で歌います。
その差は歴然、ですね。
後半のベロシティ20の方は音価の末尾が曖昧になり、後続の音とのつながりを感じます。
しかし、前半のベロシティ127は歯切れよく聞こえるのでしゃっきりとした印象です。
これらを組み合わせることで歌らしさを作ってみるとどうなるかな?
画像の様にエディットしてみました。
分かり易くするために「な」と「つ」以外はベロシティを127にしてあります。
幾つかのパラメーターもニュアンスに合わせて変更してあります。
1回目はベロシティ127、2回目が調整済みです。
ちょっと鼻にかかるようなモタつきが「な」と「つ」の部分で確認できます。
この感覚は重要ですので是非実際に試してみてください。
前後の言葉やアクセント、ディケイのパラメーターやポルタメントとの組み合わせで色々な表現が可能です。
Vocaloidにはその他にもクリアネスやブライトネス、口の解放度のオープニングなど多数のパラメーターが存在します。
この組合せで何が起きるのかをある程度把握しておくのは調教師を目指すなら必須だと思います。
面倒臭そうに見えて実際面倒臭い調整ですが、コツを掴めば意外となんとかなってしまいます。
その為のコツを上手く紹介できればいいのですが・・・できるかなあ・・・?
そんな訳で本題であるNothing’s stop gonna us nowの調整です。
ここまでのベロシティ、アクセント、ディケイ、音価の調整を細々と行ってみました。
前回の結果と並べておきます。
果たしてどうでしょうか?
ベタ打ち
ベロシティ等を調整
まだまだ雑ですね。
ですがなんとなく希望も見えてきたような気もします。
この調整で比較的音価が長めになる最後のgood be trueの辺りのフィールが改善されてきました。
音符のプロパティ(アクセントとディケイ)とベロシティでこの位の変化があります。
ここからさらにダイナミクスやオープニングとさらに細かいパラメーターを調整してどこまで行けるのか。
次回もIAさんに無茶をしてもらおうと思います。
そんな訳でPart 2はここまで。
多少なりとも誰かの役に立てば幸いです。



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