
高速なネット回線、iPhoneやスマホのカメラの高画質化に伴って、Youtubeなどで個人が気軽に発信出来る環境が当たり前になってきました。既にはじめられている方も多いと思います。最近のスマホのカメラは非常に高性能ですが、ワンランク上の動画にするために、「音」にもこだわってみませんか?
「ナレーションを収録したい」とか「インタビューを収録したい」また、「Youtube用の動画を作りたい(作っている)んだけど、音がイマイチ・・・」「ラジオドラマを作りたい」「ポッドキャストをはじめたい」でも、初心者の方は何を買ったらいいのかわからない・・・こういった悩みをお持ちの方は沢山いらっしゃると思います。
こういった収録機材はPCとオーディオインターフェース、マイクを使った大掛かりなものからレコーダーにマイクを接続するような比較的簡易的なものなど、様々なスタイルがあると思いますがなかなかどうしてお金がかかってしまったり、複雑な操作や接続が必要で敷居が高く感じ、踏み出せない方も多いと思います。
「置き場所もないし、とにかく最初は安いもので・・・出来るだけ高音質に」と悩んでいるそこのアナタ。
「迷ったらこれを買え!」的な素晴らしい製品がありますのでご紹介します。
たった1万円で買える神機「ZOOM H1n」
その名も「ZOOM H1n」(旧機種:H1)という、ステレオ形式のマイクが内蔵されたコンパクトなハンディレコーダーです。※下写真左が旧機種H1、右が現行機H1nです。
上位機種では、これにレコーディング用のコンデンサーマイクや、ダイナミックマイクなどを接続できるものもありますがそれらの拡張性と引き換えに、だいぶコンパクト、低価格を実現しています。
しかし性能は妥協していません。
ZOOMという会社は以前から安くてちょっとチープな出音の製品が多かったのですが、ここ10年くらいの品質の向上がめざましく、今は「こんなに安くて良いの?」という製品ばかり出している日本の会社です。
日本のモノづくり、応援したくなりますよね。
上位機種と比べると、ステレオマイクではあるものの若干狭いステレオイメージというか、モノラルに近い感じになるのですが逆に近距離で声を録るなら好都合です。
編集の際、声は通常モノラル化しますので。
以下の動画の41秒くらいで、iPhone内蔵マイクとH1nの音声がスイッチします。圧倒的なノイズの少なさがおわかり頂けると思います。
私自身も仕事柄インタビュー素材であったりナレーション素材を扱う事が多いのですが、良く使われるゼンハイザーのガンマイクであったり、Shure SM63Lなどの定番と肩を並べる(?)というか混ぜても全く問題ない、むしろこっちの方がいいんじゃない?と思えるシチュエーションもあるほど高いクオリティのマイクが内蔵されています。
会議などを収録するようなもっと安いレコーダーも販売されていますが、そういったものはあくまで「記録」としての用途ですのでオススメしません。
ZOOMのレコーダーは、H4n、H6、H1、H1nと所有していますが、その手軽さからH1やH1nが実は一番登場機会が多いです。
さすがにスタジオ収録のものにはかないませんが、ちゃんと仕事でも使えるレベルです。
旧機種のH1を特に愛用していますがこれで録ったものが実は沢山電波で流れています。
小さいのでインタビュー収録の際は相手を威圧しない点もポイントが高いです。
地方のコミュニティラジオなどでも、活躍の機会は多いのではないでしょうか。
画像を見てもらえばわかると思いますがHDDレコーダーやビデオデッキ、ラジカセと同じくらいのボタンの数です。取り扱いはとっても簡単です。
ピンマイクを接続できる。
本体マイクが高音質なので、声を録るだけなら充分ですが、若干裏技のような使い方で、プラグインパワータイプのピンマイクを接続する事ができます。
WindowsPCなどに良く付いているマイク入力と同じ形です。
例えば複数人の演者がいるロケの場合など、その人数分だけワイヤレスピンマイクが必要で予算も大変なことになってしまいますが、ピンマイクを人数分だけ用意してH1nに繋いで回しっぱなし、H1n本体はチョークバックのようなものに入れて演者に持たせてしまえばマルチ音声収録の環境が超格安で出来てしまいます。
回しっぱなしでも不意に録音がストップされないよう操作ロックのボタンが付いていたりH1nは単四電池2本で10時間、旧機種H1は単三電池1本で10時間も駆動するので1日使っても問題ないです。もちろん、エネループも使えます。
ワイヤレスピンマイクは2波持っているけど、急に演者が増えた・・・という場合にも、持っていると助かります。アマチュア~低予算の現場の収録を頻繁にする方は、複数台持っていても良いくらいですね。
ポップノイズ問題
本体マイクで近距離で声を録ると、所謂「吹かれ」まくってしまい「ボッ」というノイズだらけになってしまうのですが、専用アクセサリーキットが発売されていてこれに付属するスポンジのウインドスクリーンを被せてしまえばまったく問題なく声を収録することができます。
こちらにはミニ三脚であったり、マイクスタンドに設置するためのアダプターも同梱されていますので、色々と便利に使えます。
また、実はジャストフィットではないものの、「Shure SM58用のウインドスクリーン」などが流用できます。
多少隙間が出来るので、外での暴風は厳しいかもしれませんが、室内で正面から音を録る分には問題ないです。
小さい三脚は百均でも売っていますね。
付属のソフトが豪華
H1nにはCubase LE、Wavelab LEという、機能限定版ではありますがPCで収録・編集するためのアプリケーションがオマケで付いてきます。
声を編集するだけなら全く問題なく高音質で録音・編集できます。
USBでPC/iPad(別途カメラコネクションキットが必要になりますが)と接続すればこんなに小さなH1nを「オーディオインターフェース+マイク」つまりUSBマイクのような形でも使用することが出来ます。
こちらの方がすぐ編集に移れるため自宅でPCを使って・・・と考えている方には良いと思います。
まだまだ沢山の良いところ、便利な使い方があるのですが、書ききれないのでこの辺で締めようかと思います。
機材がものすごく低価格&ハイクオリティになって誰でもやってみたい事をすぐ実現できる時代になりました。
高いものが良いのは当たり前ですが、安いものでも使い方次第で素晴らしい作品が作れると思います。
たった1万円で最高のスタートが切れる「ZOOM H1n」、皆さんも使ってみませんか?
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