
UStreamやニコ生の時代から生配信を行う人は増加の一途です。
生配信を行うプレイヤーはゲーム実況、歌ってみた、演奏してみた、踊ってみたなど、ジャンルが多岐に渡ります。
それぞれのジャンルにおいて気を付けるべき点はたくさんあるのですが、動画と異なりライブストリーミングでの著作物の使用についてはかなり危うい状況が続いているように見えます。
良かれと思ってやっている事で思わぬトラブルになったり、折角基盤が出来つつある情報発信の時代に状況を後退させるような事故を起こさない為にも注意したい点について書いておきたいと思います。
生放送で歌う・演奏する場合
Youtuber、ニコニコ動画・Twitcasting、SHOWROOMなどで歌う、演奏するライブ配信を行う場合、「国内の曲、かつJASRACの管理下にある曲に限って」はJASRACへの手続き無しで演奏を行う事が可能です。
SHOWROOMは使用楽曲について申請が必要ですので各サービスの規約を熟読して必要な手続きを行ってください。
ただし、これはあくまで個人ないし団体が収入を得ずに行う配信についてであり、企業案件などスポンサーのある配信で歌ってみた・演奏してみたを行う場合はJASRACとのインタラクティブ配信の手続きが必要となります。
つまり企業案件を取り扱えるレベルのプレイヤーの場合、放送の種類によっては利用料の支払いが必要になるケースがあるということです。
これは広告などの収益のある放送についてであり、YoutubeのSuperChatやSHOWROOMの投げ銭はこれに該当しません。
外部のサービスを絡めない
FANTIAやEntyのクリエイター支援サービスと絡めて運用している方は要注意です。
例えば高音質音源の配信や楽譜を支援者へのリターンに設定している場合は商用利用に該当します。
この部分でNGな方がちらほら見受けられるので危ないんじゃないかなあ・・・と懸念しています。
2019.03.20 – 追記
PIXIV FANBOXでもイラストを特典にした事で問題になるケースがありました。
同様に「音楽を特典」にしている方が見られます。
そう遠くないうちに問題になると考えられます。
UGCサービスリスト確認と規約の熟読は今後プレイヤーの最重要事項
難しい事ではないのですが、Youtubeなら、ニコニコなら大丈夫というふわっとした理解のみで使用している方は今一度サービスの規約をしっかりと確認してください。
行き過ぎた不作法があれば制限は厳しくなっていきます。
ユーザー・リスナーを楽しませたいという気持ちは理解できますが、一流のエンタテイナーを目指すのであればしっかりルールを把握してジェントルに活動していく事が重要だと思います。
動画での注意についても過去のエントリーで確認していただければ幸いです。
2018.08.02 – 追記
FaceBookとInstagramはUGCサービスリストへの登録はなく、FaceBook規約(上位規約であるため傘下であるInstagramにも包括される規約)ではMusic GuideLineによって規定されています。
今後音楽作品を利用可能になる予定ではあるようですが今の時点ではまだ規約によって制限があります。
問題が起きなければよいのですが・・・?
ある程度の規模のリスナーを集める事ができる方が増えてきています。
後発組で勢いのある方もそれに続くべく精力的に活動しているのはとても良い事ですが、基本的な部分をすっぽり置いてきてしまっているケースもちらほら見聞きします。
今回まとめたのはあくまでもJASRACという管理団体のいる音楽という分野だからという事であり、例えばダンスの振り付けであったり漫画・映画などの二次創作お絵描きなど他の分野ではまた違ったお作法がある可能性があります。
自分が活動する分野のお作法がどうなっているのかについて、筆を取る前に落ち着いて考えてみるのは重要です。
私は権利者ではないので通報することも差し止める権利もありませんが、折角育てている自分の活動であればルールの外側に踏み出してBANされたり怒られたりしないように適正な利用を心掛ける事が長く続けていく秘訣ではないかと考えます。
また、分からない事があればJASRACに直接問い合わせることも可能です。
息の長い活動の為にも分からない事は勉強しながら堅実に進めて頂けたらいいなあと思います。
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