VOCALOID 5は旧バージョンに比較して明確に良好な結果が得られるようになりました。
性能的には一歩譲っていたCeVIOと比較しても見劣りしなくなりました。
ここまで出来るならボーカルを歌って貰った曲を歌わせる事も出来るのではないか?と、少し前から調整を行っていました。
ぶっちゃけCubase 8の頃のプロジェクトで32BitのVSTiなどを使用していたプロジェクトなので音を鳴らすまでに時間がかかるという体たらくでしたが何とか形にできたので公開します。
オリジナルはNNIから
この曲のオリジナルバージョンはNNIで公開した”Starry Lovers”です。
ボーカルは北森劇場のありささんにお願いしました。
折角ご協力いただいたのにミックスが下手なのが申し訳なかったのですが個人的に好きなエッセンスを集めたものなので気に入っています。
高低に振っていたりテンポが遅いのでアクセントがしっかりしないと間延びしてしまいます。
今回はVOCALOID 5でこの曲をしっかり歌えるように調整してみたいと思います。
今回もスタジオラグさんの寄稿記事と並行になりますので、パラメーターの説明などはスタジオラグさんの記事でご覧頂ければ幸いです。
Aメロの調整
Aメロはバッキングは静かなパートなので強いアクセントはなく、やや淡々とした感じを目指しています。
画像の青いラインはExciter、緑の縦バーはVelocity、ピンクのラインはCharacterを表示しています。
VOCALOID5の入力画面にはこういった重ね合わせ表示はないのでスクリーンショットを合成しています。
この表示が欲しい!!という方は是非VOCALOID SHOPへ要望を出してくださいw
アクセントはない、と言いながらも割とExciterは上下させています。
上に音が飛んだ所はやはり少し強くしないとメリハリが全くなくなりますし、伸ばしの最後が少し弱くなる表現にExciterを調整しています。
Chatracterは少し上げる事でレゾナンスが変化するのでロングトーンや上下の動きに加える事でそれっぽさを加えられます。
結構カーブを沢山書いていますがこれは全てマウスの手入力で、前のバージョンのどうにもならない感じではなくなったので手書きでも結構細かい事が出来るようになりました。
サビの調整
サビは大きく調整を入れています。
ExciterのカーブがAメロに比較すると高い山を描いています。
サビはリズミカルに歌わせたいので短い音符のリズムと歌い出しなどのアクセントとそうでない部分の強弱を細かく調整しています。
音程も若干上がるのでそれに応じてCharacterのパラメーターも操作しています。
ベロシティはサビでは基本高めで設定し、できるだけ歯切れよく歌えるようにしてみました。
歌唱スキルとの相性でロングトーンの母音と子音の境界付近に音の跳ねが入ったりすることがありますが、これはEmotionで分割ポイントを調整したりパラメーターを下げる事で制御できます。
ライブラリ固有の癖の可能性もありますが歌唱スキルによる怪しげな音程操作はまだ最適化の余地がありそうなのでYAMAHAさん頑張ってくださいw
従来の操作をしたい人は歌唱スキルをCleanに設定してピッチベンドを書く方法もあります。
使用した音源など
今回もいつも通りNaitive InstrumentsのKONTAKT系の音源を中心にシンセ、効果音などを追加しながら作成しています。
ドラム・ピアノ
Native InstrumentsのStudio DrummerとAlicia’s Keysを今回も使用しています。
Studio DrummerはCubaseのMIDI InsertにセットしているBeat Designerで鳴らしています。
パラアウトして各チャンネル毎にEQとアイソレートなどを行いドラムバスでNaitive InstrumentsのSuper Chargerで軽くブーストを掛けてSSL G-Chanelで纏め、Neutron 2でピアノパートに対して自動ダッキングを設定しています。
Alicia’s Keysは後半から入るピアノパートです。
同じ帯域にシンセやボーカルなど色々と被るのでそれぞれぶつからないように各パートでピアノの帯域は空けています。
EQで軽く処理をした後にMelda ProductionsのMFilterをMSモードで使用し、Mid成分からボーカル帯域と低域を落としてドラムとボーカルの抜けを確保しています。
さらにNeutron 2でボーカルパートに対してダッキングを設定してボーカル>ピアノ>ドラムの関係を作るようにしました。
Neutron 2の自動調整はとても便利ですが、Track Assistantを使用するとごっそり低域を切られてしまったりもするので確認はしながら使いたいところです。
(もっと上手に使う方法があるのかもしれないけど;)
イントロ~Aメロの裏側でちゃかぽこ言ってる音はHalion Sonicの拡張ライブラリのDarkPlanetのリズムパターンを鳴らしています。
ベース
今回のベースはシンセベースです。
Halionの拡張ライブラリのHypnotic DanceのシンセベースとCubase標準付属のPlorogueのベースサウンドを重ねて使用しています。
基本的にロングトーンですが低域を塗りつぶすタイプの音なのでドラムと重なると簡単にレベルオーバーします。
キック、スネアなどの帯域をアイソレートするほか、MFilterでMid成分から低域を削っています。
さらにNeutron 2でドラムパートに対してダッキングを設定しています。
2番の頭からはCelloで少しだけベースを演奏します。
ギター
1番はA~Bメロまでにギターを入れています。
これはilya evimofのNylon Guitarを使っています。
キースイッチが煩雑でちょっと難しい音源ですが音が良いので気に入っています。
wavesのEddie kramer seriesのギター用チャンネルエフェクトを軽くかけてリバーブに送っています。
シンセ
アルペジオやバックのコードなどはHalion Sonic SEのプリセットから雰囲気の良いものを選んでいます。
キラキラするアルペジオのよいプリセットがあったのでサビのバックで動いているアルペジオは単純にプリセットです。
この辺りは脇役なので低域やボーカル・ピアノなどの帯域を削って積極的に左右に振っています。
イントロで鳴るリードはCubase標準付属のPlorogueで音を作っています。
旧バージョンではフリー配布のシンセを使用していましたが32bitプラグインが使用できなくなったことで使えなくなってしまいました。
フリープラグインに頼るとこういう部分で困る事もあるので個人的には(安定性の面も含めて)導入はあまりしないようにしています。
前回作成したGrowing Lightsから導入しましたが、Neutron 2が非常に便利です。
しかし全部お任せにするのではなく耳で確認したりパート毎の配置や全体のイメージをきちんと持つようにしないと持ち腐れるので便利ツールとも上手に付き合えるようにしていきたいなあと思います。
完成した音源はこちら
結果はこのようになりました。
発売から時間は経っていますがIAの使いやすさは本当に素晴らしいと思います。
ベンダーのプラットフォームをCeVIOに移して1st PlaceはIA Englishを発売しています。
どれも良い声で歌ってくれるライブラリですのでそれらに相応しい曲が作れるように精進していきたいと思います。
今回のVOCALOIDのプロジェクトファイルを配布しておきますので、参考になれば幸いです。
好きなジャンルの曲を作るのは楽しいですね。
VOCALOID 5も段々と分かってきたので楽しい曲を作っていきたいなと思います。












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