アサシンクリードを見てきました。
映画の評論は映画のサイトに任せるとして、やっぱりここでは音のお話をしたいなあと思います。
割と映画は好きなので気になる作品がある時は映画館に行くのですが、やはり音響設備の整ったシアターで見ると迫力があります。
大きな話題を呼んだMADMAXも劇場が混雑していないうちに見に行きましたが、ズンズンと響く低音は凄かった。
今回見てきたアサシンクリードも同様だったのですが、今回気になったのはスタッフロールのBGMです。
スタッフロールが超長い、そしてバックに流れる音楽が結構聞いたことのある音で「これHEAVYOCITYかな?」と気になって仕方なかったのでしたw
シネマティック音源って?
昨今ではライブラリのカテゴリとしてシネマティックと銘打っているものも多く見られます。
簡単に言うと映画のサウンドトラックなどに用いられるような音が入ったライブラリです。
読んで字の通りでしたね。
KONTAKTのライブラリを販売しているHEAVYOCITYのDAMAGEやEVOLVEが有名なのではないでしょうか?
MADMAXのBDの特典映像ではコーマドーフ(火を噴くギターの人)の美術や音の話が少し触れられていますが、音楽の制作などについて詳しく触れられてはいません。
他の映画の特典映像なども結構みますが、美術面については多く語られますが音楽についてはヒントになるものが少ないのはちょっと残念です。
それでも色々な映画のサウンドトラックでよく聞く音は印象に残ります。
今回見てきたアサシンクリードのスタッフロールが非常に長く、その間シネマティック音源のサウンドが延々と流れていたので何となく「こういうのやってみたいなあ・・・」と思ったのでした。
手持ちの材料
劇伴音楽の作曲法とか高度なお話ではなくもっと単純な話です、すみません。
単純にシネマティック系の音を使ってそれっぽいものをやってみたいというだけです。
手持ちのライブラリでそれっぽいもの・・・と考えてみると、それっぽいものがありました。
SteinbergのDark Planetです。
Dark Planetは単体でVST3/AUプラグインとして動作できる他、Halionシリーズの拡張ライブラリとしても動作するSteinberg純正のライブラリです。
一応シネマティックの名を掲げるライブラリですのでそれらしく使えるはずです。
実は前にも使っています
Dark Planetは導入したものの、自分の方向性とはかなり乖離があって使ってみたいけど難しくて使えないと思っていた音源です。
一応活用する方法を努力しようと考えてリズムのループを入れてみた事があります。
この時はAメロから鳴っているリズムのループでDark Planetを使用しましたが、傾向が全然違うので本領発揮という音ではありませんでした。
Dark Planetについて
公式にも説明のある通りSF映像のサウンドトラック、インダストリアル、アンビエント系の音楽に適したプリセットが大量に詰まったサウンドライブラリです。
SF映像と言うように、HEAVYOCITYのDAMAGEのようなEpic系のサウンドではありません。
チャカチャカとしたリズミックなループやシンセベースなどの音が多いのでEpic系が欲しい方は素直にHEAVYOCITYを買いましょう。
インターフェイスはシンプルで、アナログライクに弄りまわしながら音を作っていけるタイプです。
解説については日本語マニュアルがありますのでそちらを参照していただくのが早いと思います。
簡単に説明をすると、最大4レイヤーのサンプルを4つのエフェクトを通して音を作ります。
Pre Distortion – コントロール左上
入力が最初に通る部分です。
On/Off切替が可能です。
4種類のDistortionエフェクトを選択し、それぞれの効果とMixを調整して音を変化させることができます。
Filter – コントロール中央
Pre Distortionから入力されます。
HP/LPのフィルタカーブの選択と、レゾナントが調整できます。
ブルーのポイントをドラッグすることでフィルタのモーフィングが出来ます。
Post Distortion – コントロール右上
Filterから入力されます。
Pre Distortionと同じ機能が使用できます。
Modulation – コントロール下段
Post Distortionから入力されます。
FlangerとPhaserが使用できるモジュレーターです。
この手の肝はやはりフィルタのコントロールです。
タッチパッドかXYコントロールにバインドできると音を鳴らしながら調整ができるので楽しくなります。
今回はDark Planetだけでそれっぽいものを鳴らして見たいと思います。
1からサクサク作ってみます
ブランクプロジェクトにDark Planetだけをインストゥルメントトラックとして立ち上げてざっくりと進めていきます。
まずはプリセットのブラウザから良さそうなリズムを探します。
続いてこちらもプリセットからコードに使える良さそうな音を探します。
一応この時コードトラックで仮のコードを置いてサウンドプレビューしてみます。
ロングトーン系、フィルターサウンド系など色々と使えそうな音はありますが、今回はアルペジエーター付きのサウンドを設定しました。
次はベースです。
Dark Planetはリズムとシンセリード系は多いですが意外とベースの音が少ないです。
Dark Planetだけでやるという縛りを設けてしまったのでこの中から選びますが、ベースに関してはアナログ系のシンセを使った方が良いと思います。
最後にメロディです。
これは気に入ったプリセットがあったのでコーラス系の音を設定しました。
ループを流しながら鍵盤で拾い上げた旋律をピアノロールで整形しました。
とりあえず8小節が10分くらいでできました。
各トラックの音量をコンプとフェーダーで調整して少し使い慣れてきたSSL 4000 CollectionからG-Equalizerでバランス調整、Melda ProductionのMDynamic EQで帯域のかぶりをアイソレートします。
最終段はCubase付属のMagnetoIIで軽くサーチュレート、SSL MasterBuss CompressorでリダクションしてからMMultiband Limitterで-0.3dbにリミッティングして終了しました。
サクサクやった割にはそれっぽい物が出てきました。
明確な方向性をもって使えばちょっとしたBGMの制作で便利に使えそうな気がします。
シンセパッドやリズムループ等、全体的に癖が強い音が多い気がします。
ベタに突っ込んで派手に鳴らしてしまうと逆に迫力だけで押し切れるかもしれません。
簡単にそれっぽさが出せる点では非常に便利だと思います。
映画音楽的か?と言われるとちょっと違う気がしますしEpic系に行くなら別の音源の方がよさそうですが、これはこれで独特の雰囲気があって楽しいですね。
Dark PlanetはSteinbergのオンラインショップで5,400円で購入することができます。
また、Steinbergの音源バンドルパッケージAbsoluteにも含まれています。
既にいくつか買ってしまっている場合を除いては素直にAbsoluteを買った方が無難です。(経験者談)
Steinberg純正の音源については割と情報が少ない気がしますが、全体的にエグくない音が多い気がします。
(そういう意味ではヤマハっぽいのかもしれない。)
使ってみた感じ食わず嫌いを直すには良さそうな音源ですので、体験版だけでも挑戦してみてはいかがでしょうか?







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