DTM用PC使用レポート

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Photo by Redd Angelo from Unsplash

昨年10月末に環境の刷新を行い、PCの構成をDTM用にしました。
一年が経過し、実際の所どうなのか?を改めてまとめてみました。

 

環境について

現在の環境は以下の通りです。

一部後継品に世代交代がありますが、価格的に後継品の方が安い物は更新しています。
重要なポイントはグラフィックボードで価格的には廉価モデルですが、DAWでの運用であればこの程度でも十分です。
過剰に高性能なグラフィックボードは消費電力が大きくなることから電源の大型化も避けられないことや、排熱のためのファンも大型化してノイズの発生源となることからもDTM用に限って言えば出来るだけ避けたいパーツです。
廉価モデルでも動画のエンコード支援も十分な力がありますし、動画専門で作業される方でない限りはコストダウンに努められるポイントだと思います。

OSはWindows 10で、DAW以外にインストールされているプログラムはOffice関連やAdobeのPhotoshop、LightRoom等。
動画の編集用にOBS StudioとFimolaがあるくらいで余計なプログラムはインストールしていません。

現状ではRYZENやCore i9等、さらに強力なCPUが発売されています。
世代的には2世代前のPC構成ですので若干安めに構築できる無難な構成になったと思います。

インストールから構築までの注意

今回のインストールで気を付けた事は頻繁に操作の入るユーザーディレクトリをシステムドライブから切り離した事です。
ユーザープロファイルやドキュメントフォルダ、デスクトップの設定等をシステムではなくEドライブ(HDD)のデータ用ドライブにポイントすることでシステムドライブはOSとプログラム、一部の更新ファイルなどでしか操作されることがなくなります。
これは設定が非常に煩雑なのであまり推奨はしませんが、ダウンロードや一時ファイル、ドキュメント系のファイルを作った場合などにSSDに無駄なフラグメントを発生させないための方策です。

設定、インストールまでは滞りなく進みましたがオーディオインターフェイスのインストールで問題が発生しました。
原因は以前使用していたFireWireボードのチップがWindows 10では動作ができない為でした。
テキサス・インストゥルメンツのIEEEチップでも世代の古い物はWindows 10では使用できません。
これは他社のチップでも同様の問題があるようです。

Windows 10の環境を再構築する時は古いパーツの互換性については事前に調べておく必要があります。
旧来のドライバだけで行けると思っていたのでこの部分は予想外でした。

DAWのクラッシュについて

一年間の利用でDAWのクラッシュは初期のレポートで報告を書いたプラグインによるフリーズとElectric 200の検証を行った時のElectric 200と不安定で有名なEastWestのPlayエンジンのクラッシュ以外は発生しませんでした。
KONTAKTのライブラリもWaveの読み込みもソフトシンセも一切クラッシュを発生させていません。
懸念されたWindows Updateも設定を忘れて適用されてしまいましたがトラブルは起きませんでした。

使用DAWはCubase 9ですが、インストールから一貫して全くトラブルを起こさないのは流石の一言。
安定性だけで言えばやはりCubaseが最強なのではないでしょうか?

9から32bitプラグインの使用が出来なくなってしまいましたが、8.5環境と並行すれば32bitプラグインも使用は可能です。
完全に9環境に移行してからの制作についてはコレです。

負荷耐性について

Amplitubeを4にアップデートして使用していますが、Amplitubeを複数のトラックで使用して、各種エフェクタを起動した状態でも再生破綻は起きていません。

ASIOバッファを512以下まで下げたり、マスターバスのリミッティングで16倍のオーバーサンプリング等の高負荷なエフェクトを使用すると若干怪しい感じがすることもありますが、ASIOバッファを適切にセットしてあれば問題は起きないようです。
メモリ使用量が嵩むオーケストラ系音源やドラム音源を起動している状態でもそれは変わりません。

パフォーマンスモニターで確認をするとCPUクロックはブーストされて3.7GHz付近に達しているようですが、使用率は100%になってしまう事はなく、VSTパフォーマンスも70%前後まで振れても破綻するまでの負荷は掛かりませんでした。

音源用SSDについて

Kingstoneの1TB SSDを音源専用のストレージとして設定しています。
現状では約200GBを使用してまだまだ余裕のある状態です。

インストール音源は

KONTAKT 5
Alicia’s Keys
Studio Drummer
Funk Guitarist

Ministry of Rock2

Diamond Orchestra

重い所はこれくらいで、他はインディペンデントベンダーの音源などが入っています。

この中でも特に大型の音源はAlicia’s KeyとDiamond Orchestraですが、読み込みが気になったことはありません。
EastWestのPlayエンジンだけはサンプルの読み込みに時間がかかることがあり、独特の癖を感じるくらいです。
Playエンジン自体かなり古いシステムなので、モダンコーディングに修正されたら物凄く効率よくなりそうな気もするのですがそこは我慢のしどころでしょうか。

HDDにインストールしていた時と比較するとプロジェクトの読み込み時間が半分以下になっているので大型の音源を使用している人が最も効率よく環境を改善するには音源を全てSSDにインストールするのが手っ取り早いと思います。

配信及び動画の作成について

GeForce GTX750 Tiを導入したことでGeForce Shareというハードウェア支援機能を用いた録画、配信機能が使用できるようになりました。
録画機能については1080p(1920 x 1080)の画面サイズを30fpsで録画しながらプロジェクトを編集・再生を行っても問題なく動作ができます。

トラック数が大量、サンプルの量が大量などの重いプロジェクトでは問題が発生する可能性はありますが、オーバーサンプリングをしないプロジェクトならかなりの所まで耐えてくれるのではないかと考えています。録画のクオリティについてはこちらでご確認いただけます。

録画をした映像はFimolaを使用して1080pの動画を単純に720p変換しています。
配信環境についてはGeForce ShareではYoutubeとTwitchに限られますが、とにかく手軽でクオリティが高いので第一候補としては良いかなと思います。
しかしGeForce Shareは細かい設定が出来ないのでもう少し気の利いた事をしたい場合はOBS Studioを使用する方が良いでしょう。
OBS StudioもGPUのエンコード支援を使用することが出来るため低負荷な配信を行う事が出来ます。

肝心なのは安定環境の維持

一年の間決してプラグインを追加しなかった訳でもアップデートをしなかった訳でもありませんが、安定した環境は維持することが出来ました。
重要なのは事前にプラグインの問題や特性を把握することと、最終のアップデートがいつだったのかを確認することです。

長期間アップデートされていないプラグインの場合新しいバージョンのOSに対応できていない場合もありますし、High Sierraの問題のようにOSがサポートしなくなった機能が原因で動作不良を起こすこともあります。
制作環境は可能な限り固定すべきで安定動作している環境へは余計なものは追加しない事が一番大切です。
プラグインやツールはバージョンと更新時期については購入・追加前に必ず確認して、自分の使用しているOSでトラブルが発生していないかを必ずチェックするようにしておきましょう。
それを意識するだけでもトラブルは大幅に減らす事ができます。

DTM用PCについての記事について参照していただいた方々もそれぞれの指向や重視するポイントによる考え方、部品の選定などを記事にされていてとても参考になると思います。
是非参考にしてみてください。

DAWのクラッシュ対策としてこまめな保存が大切ではありますが、環境を見直すことでクラッシュ自体を起こさないようにできるのであればそちらの方が遥かに効率的です。
作業の勢いがある時にクラッシュして悶絶しない為にも安定環境を作ることに力を入れてみると快適になると思います。

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みるくここあ
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ウィンドシンセを片手に曲を作っています、演奏するのも聴くのも好き。 ゲームとITと変な情報を拾ってくるのが得意。 色々とやっているらしいけど詳細はヒミツ。 オリジナル曲を公開しています。 http://www.nicovideo.jp/mylist/31704203 作曲風景の生放送もしています。 https://rainbowsound.cafe/rainbow-sound-cafe-live/ 音楽やDTMに纏わる話題を色々と書きます。

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