JASRAC vs 守る会、JASRACの勝訴で第一幕を終了

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フリー写真素材ぱくたそ

でも、終わらない戦いはまだ続くのかなって。

 

当サイトでも継続してウォッチしていたJASRACと音楽教室を守る会の訴訟ですが、本日判決が出ました。
結果は大方の予想の通りJASRACの勝訴であり、当然の結果に収まった形です。

しかし司法が死んだ、日本語が読めないなどという意見もネットには溢れています。

まだ主文を見る事ができないのが残念ですが音楽教育を守る会は控訴の意向を既に発表しています。(準備してたんでしょうねw)

2020.03.18 – MIDI狩りの際にあったという通達について情報を集めています。

2020.02.28. – 追記

判決文が追加されました。

ここまでの出来事について振り返っておきましょう。

これまでの経緯

今回判決がでた訴訟は2017年に音楽教室を守る会が請求される根拠がないことを確認するために起こした裁判で、JASRACが提起したものではありません。
つまり、音楽教室事業者側がJASRACの請求根拠が不確かであるとした材料を用意して裁判に持ち込んだ結果返り討ちにあった、という事になります。

2017年9月に第一回の口頭弁論が開かれ、それ以降2019年7月の第二回、2019年12月の第三回口頭弁論の他に12回の証拠の整理といった弁論準備が行われています。

大規模な裁判の場合長期化することは必然で、さらにここから控訴審、最高裁までとなればあと数年はこの係争が続くという事もあります。

音楽教室事業者との料率交渉の歴史は実に2003年まで遡ります。
2000年に著作権法の附則14条が撤廃されたことに端を発します。

これは慣例的に音楽著作物を利用していた場所が著作権法の改正で突然使用できなくなる事を避けるための猶予期間を設けるための附則でしたが、長期に渡りこの附則を取り除けない事をWTOから条約違反ではないかと指摘されるに至り削除されたという経緯があります。

つまり「慣例的に音楽著作物を使用していた場所で、使用料の徴収が出来ない状況を無くしていくように」と、WTOレベルで推進されている流れの一環であると言えます。

国内の現状について

国内の現状についてはJASRAC公開の資料により確認することができます。

国内の音楽教室事業者773に対し契約は10事業者、施設数6856に対し契約施設は12、との事です。

もちろんこれらの事業者の中にはクラシックピアノに限定した教室などもあるでしょうし全数の契約にはならないでしょう。

しかし、カリキュラムとしてポピュラー音楽を使用しない教室がこれほどの数であるとは考えられないので利用者意識が浸透すれば改善する傾向にはなるのではないかと考えます。

本当に音楽教育は死んでしまうのか?

この判決を受けTwitterなどSNSでは日本の音楽教育は死んだ、などという意見も多数見受けられます。
同時に権利者からは当然という声もあり、果たしてどっち?と混乱している方も多いかもしれません。

今回も弁理士の栗原先生が記事を書かれています。

特に本文中の

JASRACは、音楽教室でJASRAC管理の楽曲を使うなとか、法外な使用料を払えと言っているわけではありません、年額受講料収入の2.5%を著作権料として支払うことを求めています(生徒側に全額負担が行くと仮定すると月謝10,000円の場合月謝10,250円になるということです)。もちろん、大した金額ではないので黙って払えばいいじゃないかとは思いませんが、これによって「日本の音楽教育が死ぬ」「子供たちから音楽が奪われる」と批判するのは針小棒大と思います。

音楽教室対JASRAC訴訟の第一審判決はJASRAC勝訴(まとめ)

この部分は重要です。

基本的に使用料は事業者が支払うものであるということも重要な点です。

また、ヤマハ音楽教室等はこの判決の前の2019年中ごろには増税を考慮したものとしてレッスン料等を値上げしています。
それによって生徒数が激減しないのであれば著作物の使用料によるレッスン料の変動が5割増などの過激な変化でなければさして影響はないのであろうという事は既に示されている状態でもあります。

遅延戦略ではないでしょうが、当初からどうせ最高裁までやるんでしょう?と思っていたのでこの判決が出ても道半ばなのだろうと考えていました。
高裁へ持ち込むのであれば新たな根拠や意見を守る会は提示する(できるのか?)とは思いますが、そうまでして得られるものはあるのかという疑問もあります。

まずはJASRACが一本、守る会の次の一手を待ってみたいと思います。

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みるくここあ
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ウィンドシンセを片手に曲を作っています、演奏するのも聴くのも好き。 ゲームとITと変な情報を拾ってくるのが得意。 色々とやっているらしいけど詳細はヒミツ。 オリジナル曲を公開しています。 http://www.nicovideo.jp/mylist/31704203 作曲風景の生放送もしています。 https://rainbowsound.cafe/rainbow-sound-cafe-live/ 音楽やDTMに纏わる話題を色々と書きます。

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